ツイッターのフォロワー3万7000人。世界に挑み、発信を続ける理由とは〜アスレティックトレーナー奥村正樹さん

こんにちは。ゆうこりん(@koji_i003)です。

今回は、いつもSNSでの発信に多くの人を惹きつけ、「Spolink JAPAN」という日本のスポーツ医療体制をより良くするためのコミュニティを運営をされている、アスレティックトレーナー・奥村正樹さん@Masa19901)にお話をうかがいました!

奥村さんは、全くコネがない状況から単身渡英しイングランドのサッカークラブで数年間フィジオとして活躍。その後タイのサッカークラブでトレーナーとして仕事をされたのち、日本に帰国されている現在もプロ選手のトレーニング指導をされています。

ゆうこりん
私がそんな奥村さんのことを知ったのは、ツイッターでの発信がとても目をひくものばかりだったから。

上に貼り付けたツイートについている、「いいね!」の数を見てください。めちゃくちゃバズってますよね(驚)!

奥村さんは様々なスポーツ選手のパフォーマンスや姿勢、トレーニング中の何気ない写真や動画を、トレーナー目線でわかりやすくコメントをつけてツイッター上で多数紹介されており、なんと2019年8月現在3万7千人(!!)を超えるフォロワーさんからの熱い支持を集めています。

ゆうこりん
ツイッターでこれだけのフォロワーがいるって驚異的!

積極的に情報発信をされているトレーナー関係の方はたくさんいるけれど、奥村さんは頭3つくらい飛び抜けている感じです。

そんな奥村さんの根底にある”WHY”は何なのだろう?と、ずっとお聞きしてみたかったんです。

というわけで今回は、奥村さんの発信や、プロとして目指すものの裏側にある思いについてじっくりと聞かせていただきました。

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トレーナー界のインフルエンサーとなった秘密

▲とっても暑い日のカフェで、快くお話をしてくださった奥村さん

ゆうこりん
こんにちは。はじめまして!

いつもツイッター拝見しております。今日は色々お話を聞かせてください!

奥村さん
こんにちは!よろしくお願いします。
ゆうこりん
さっそくですが、率直に・・・奥村さんはツイッターのフォロワーめちゃくちゃ多いですよね!!(笑)

いつもいろんなスポーツ選手の優れている点をシェアしてくださっていますが、日々画像や動画を探して、コメントをつけて、こうやって発信されるモチベーションって何なのでしょうか?

奥村さん
おかげさまで、たくさんの方に見ていただけています(笑)。

僕がイギリスにいたときのことです。

幸運なことに、ある日本人選手の所属するチームが優勝する瞬間を間近で見ることができたのですが、

「うわぁ、この場にもっと日本人選手を連れて来たい。この素晴らしい体験を知らずに終わるのはもったいない。この選手のように、日本人選手が世界のトップに立つポテンシャルは確実にあるのだから、もっともっと多くの日本人に世界の舞台で活躍してほしい!

そう思ったんです。

それが、僕が今のように本格的に発信を始めたきっかけですね。

ゆうこりん
おお〜〜なるほど、そうなのですね!

私はいつもツイートを拝見していて、奥村さんはサッカーがすごくお好きなのが伝わってくるので、「サッカー選手の素晴らしさを伝えたい」とか、そういう感じなのかな?と予想していたのですが・・・。

奥村さん
もちろんサッカーは好きですが、イギリスで”トップ・オブ・トップ”の世界に触れて、サッカーに限らずもっと一流のアスリートとはどんなものなのか見たい!という気持ちを強く持つようになったんです。

選手や指導者に「一流」をもっと伝えたい

▲奥村さんを突き動かすのは、「一流」への好奇心と探究心。

ゆうこりん
奥村さんの発信活動や、アスレティックトレーナー/セラピストとして海外へ活動の場を求めるモチベーションは、“トップ・オブ・トップ”の世界への探求というわけですね。

では、発信する先に想定している「情報の受け手」は、トップを目指す選手たち、ということでしょうか。

奥村さん
そうですね。選手や指導者の方々に見てもらいたいなと思って発信しています。

正直言って、僕より優秀なトレーナーなんていっぱいいますので、その人たちに向けて発信しても意味ないですから(笑)。

なので、発信するときに気をつけているのは「専門用語を使わない」こと。

写真や動画をシェアするにしても、なぜこの選手がすごいのかを、僕なりの言葉でわかりやすく伝えるようにしています。

「こういうところを意識している」とか「きれい」とか、できるだけ変な誤解を生まないように、シンプルに見て、感じてもらえたらいいな、と。

世界で通用する日本のジュニア選手。でも・・・

ゆうこりん
ではこれまでご経験から、奥村さんが思う「一流と凡人の違い」って何だと思いますか?
奥村さん
そうですね。僕は、一流の人たちって、特別すごいことをしているわけではないと思います。

一流と呼ばれる人こそ、当たり前のことをとても大切にしています。

(イメージ写真)

奥村さん
たとえば、日本代表に選ばれる選手たちを見て「彼らは才能があるから」って言われることも多いですが、イギリスでプロの選手たちを見てきて、僕は意外とそうじゃないんじゃないかな?って思うんです。

もちろん持って生まれた才能という要因はゼロではありませんが・・・僕はその、「才能以外の部分」を知りたいと思っています。

これはよく言われていることですが、日本って中学生くらいまでは、どのスポーツにおいても世界トップクラスじゃないですか。

ゆうこりん
えっ、そうなんですか。
奥村さん
そうですよ。サッカーや野球もそうだし、先日もテニスのウィンブルドン・ジュニア選手権で日本人選手が優勝されましたね。

でも、その優秀な日本のジュニア世代があとに伸び悩む理由として多いのは、やはり怪我だと思います。

日本の子どもたちを取り巻くスポーツの環境

(イメージ写真)

奥村さん
高校生のときに素晴らしい結果を出した陸上選手が実業団に入り、将来有望と大きな期待をされながらも股関節の故障を抱えたまま走り続け、思うように成績が振るわず、そのまま現役を引退・・・など、こういった話はどのスポーツでも本当によく聞きます。
ゆうこりん
なるほど。それはなぜでしょうか。
奥村さん
日本人って、とにかく休むことを悪とする風潮が強いじゃないですか。痛くても無理をしがち。

それにストップかけたり、見てくれる人がいない環境だったりすることも多い。

だから、そういうときにサポートできる体制があれば、日本のアスリートはもっと世界の舞台で活躍できるのではないかと考えています。

やっぱり、僕は一国民として、日本の選手にメダルを獲ってほしいと思います。海外クラブで活躍する日本人選手が、これだけ世界中の人を惹きつけているのを、同じ日本人として誇りに思います。

でも、ジュニアの時に世界レベルで戦えた若い選手がそのあと世界の舞台にいけない大きな理由が怪我だというのはとても残念。そこをなんとかしたいと、いつも思っています。

「魔法のメソッド」はないけれど

ゆうこりん
となると、日本の子どもは学校の部活や地域のクラブでスポーツをプレーすることが多いので、監督やコーチとの連携や、協力が大事になりますね。

これって、アスレティックトレーニングやスポーツ医療界でよく話題になるトピックですね。

奥村さんは「Spolink JAPAN」で日本各地の様々なスポーツ医療関係者とつながって、セミナーなども開催されていますが、コーチや監督、保護者の方との連携について何かご意見はありますか。

奥村さん
そうですね、まだ色々と準備していることもあるのですが。

セミナーをやったり、色んな方とお話ししていると、指導者の方などは「これだけやれば足が早くなる!」みたいな、魔法のようなメソッドを求められていることが多いように感じますが、もちろんそんなものはありません。

一流の選手だけが知ってる秘密のトレーニング方法があるのではなく、彼らも当たり前のことを大事にしています。

練習しすぎて怪我したりパフォーマンスが落ちている状況なら、まず休むことが大事です。

僕も、見ている若い選手に「どうやったら上手くなりますか?」って聞かれて、話をよくよく聞いてみたら単純に練習のやりすぎだということもよくあります。

そういうときは、「まず、休むこと。休めばうまくなるよ」って言います。

冗談みたいですが、本当にそうなんです。

▲「みんな、やりすぎ!って言いたい」

「見て学ぶ」ことの大切さ

奥村さん
現役を引退して、レクリエーションでプレーするようになってからのほうが「なんか前より上手くなった気がする」っていう話聞いたことないですか?(笑)

あれって真実だと思うんですよ。

僕自身も学生時代サッカーやってて、選手を引退してからは仲間と遊びでフットサルやったりしますが、ボール止めるの上手くなったなと感じます。

もうね、めっちゃ止まるようになった(笑)。

ゆうこりん
それって、ちゃんと身体を休めているからなんですね。
奥村さん
それもありますし、時間的な余裕ができて、もっとサッカーを見る時間が増えたりして、客観的にプレーについて見て学び、よく考えることができるというのも理由のひとつだと思います。

僕が思うに、上に行く人って自分がやるスポーツをめちゃくちゃ見てるんですよね。

ゆうこりん
なるほど、「一流の人はうまいプレーをよく見て研究している」。

それが、奥村さんが美しいプレーや、上手な身体の使い方などをツイッターで紹介する発信に繋がっているんですね。

参考リンク
奥村さんのTwitterアカウント:@Masa19901

「教わらない」ことの大切さ

奥村さん
最近思うのが、子どものときに「教わらないこと」が大事だということですね。
ゆうこりん
子どもが、スポーツを「教わらない」ことが大事?

それはどういうことですか?

奥村さん
イギリスでは、大人も子どももそのへんで自由にサッカーしてるんですよ。

前日にテレビでサッカーの試合見て、それをイメージしてプレーしてたり。ネイマール選手が試合でダイブした次の日は、みんな公園でダイブしてる(笑)。

見て、真似て、勝手にやって、うまくなるっていうのを自然にやっているようです。

(イメージ写真)

ゆうこりん
みんなネイマール選手の真似をしてダイブしてるの、想像しただけで面白いですね(笑)。楽しくワイワイやってそう!

上手くなっていく人は、自分がやるスポーツをよく見てるっていうさっきのお話と繋がりますね。

でも日本は今、住宅地の公園ではボール遊びが禁止になってたりして、どんどん勝手にうまくなるチャンスがなくなっている気がしますね。

奥村さん
そうですね。見たことを自由に試す機会がなくなってしまうのは残念です。

さっきの「休むこと」の話にも繋がりますが、子どもが自分で、疑問に思ったりすることが大事です。選手自身がシンプルに「休むことが大事」って思えれば、防げる怪我もあると思います。

「勝つために毎日白飯3杯食べること」が本当に必要なのか?って、ちょっと調べたらすぐわかるような当たり前のことを、今だに言うこともなくなると思います。

まとめ

「どのスポーツでも、強い理由がある。
それは日本が真似できないことなのか?といつも考えています」

世界のトップアスリートに触れ、発信を続けるアスレティックトレーナー/フィジオの奥村さんのお話をまとめると、

  • より多くの日本人アスリートに、世界の舞台で活躍してもらいたい
  • 「トップ・オブ・トップ」の世界への探究心がモチベーション
  • 日本のジュニア選手が怪我でポテンシャルを発揮できないのをどうにかしたい
  • 「休む」ことの大切さを広めたい
  • 一流は、当たり前のことを大事にしている
  • 一流は、自分がやるスポーツをよく見ている

奥村さん
上に行く若い選手の考えとかを聞いているのは楽しいです。

Jリーガーになる子たちって、シンプルに、きちんと考えている。彼らは「上手くなりたい」って一生言ってますよ。

自分の中で信念を持っている子がプロになる。

世界で活躍する選手でも「もっと上手くなりたい」って毎日思ってるんだから、俺も思わないとなって。ロンドンでそういうマインドを学んだことが、とても大きいです。

奥村さん、たくさん貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました!

参考リンク

▶︎奥村さんが代表を務める日本のスポーツ医療体制を変えるコミュニティ:Spolink JAPAN

▶︎奥村さんのTwitterアカウント:@Masa19901

▶︎奥村さんのブログ:足夢(Foot Art)

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ゆうこりん

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BOC公認アスレティックトレーナー(ATC)でもある看護師です。 現在は整形外科で病棟看護師として働きながら、スポーツ医学やアスレティックトレーニングをテーマに空き時間に気軽に読めるメディアを運営。休日にスポーツイベントや大会の救護などの活動も行なっています。 内科・耳鼻科・眼科混合病棟→米大学院→スポーツ整形外科。

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ゆうこりん

BOC公認アスレティックトレーナー(ATC)でもある看護師です。 現在は整形外科で病棟看護師として働きながら、スポーツ医学やアスレティックトレーニングをテーマに空き時間に気軽に読めるメディアを運営。休日にスポーツイベントや大会の救護などの活動も行なっています。 内科・耳鼻科・眼科混合病棟→米大学院→スポーツ整形外科。